これほどまでにゲームタイトルと内容が合致しているゲームが他にあるだろうか。今回紹介するインディーゲーム『体育館の天井に挟まったマッチョを助けるゲーム』は、その名の通り「体育館の天井に挟まったマッチョを助ける」シングルプレイヤーゲーム。インディーデベロッパー「くそいサイト」が贈る、新感覚FPSゲームだ。

※動画はBOOTH版のPVのため、価格は無料になっているが、Steam版は200円だ。
プレイヤーは、体育館の天井の梁に挟まったマッチョを助ける。あの頃は身長とパワーが足りなくて助けられなかったマッチョに対する後悔を、晴らすことができる。今は遠い夏の日、蝉時雨が聞こえる体育館。ふと見上げるとそこにいたマッチョ。そんなノスタルジアを感じる『体育館の天井に挟まったマッチョを助けるゲーム』をお届けする。

そういやウチの中学にも体育館にマッチョいたわ

『体育館の天井に挟まったマッチョを助けるゲーム』は（説明の必要もないだろうが）、体育館の天井に挟まっている半裸のマッチョな男性をボールで叩き落して救出しなければならないSTGだ。なぜ体育館の天井の梁に大量のマッチョが挟まっているかは分からないが、割と大量に挟まっている。もはや増殖といってもいい。ここまで聞いて何となく察したかとは思うが、このゲームは清々しいほど尖ったネタに走ったゲームだ。しかしこの手のゲームにしては相当のグラボを要求していくる（公式サイトによると、Windows10の超ハイスペックPC（グラボgtx1060以上推奨）とのこと）ので、プレイする際はその点だけ留意して遊んでほしい。

体育館の天井に挟まったマッチョを助ける

プレイヤーは、バレーボールの形をした「マッチョレスキューボール」をマッチョに投げつけて叩き落さなければならない。ゲームの説明によると、「マッチョレスキューボール」で打たれても痛くはないらしいので、遠慮なくボールをマッチョにぶつけよう。ボールにはノーマル「マッチョレスキューボール」と、SP（スペシャル）マッチョレスキューボールと2種類ある。

当然SPボールの方が威力が強いので、何度ボールで打っても落ちてこない困ったマッチョにはSPボールをぶつけてあげよう。そうこうしている内に、マッチョも助かるはずだ。救出に成功したマッチョは、独特のキメッキメポーズで着地する。人によっては、目の前を飛び回る蚊を叩き逃した程度の苛立ちを覚えるかもしれないが、そこはこのゲームのご愛嬌だ。
BOOTHで販売されているバージョン（オリジナル）との違いは、4言語・実績・オンラインスコアランキング・クラウドセーブ・自動アップデートに対応しているかどうか、とのこと。全世界のマッチョハンターと200円でしのぎを削ることができる分、Steam版の方が闘い甲斐があるというものだろう。

また、実況配信を許可しているタイトルなので、YouTuberやVtuberなど実況向きのゲームとも言える。たくさんのマッチョを叩き落していく『体育館の天井に挟まったマッチョを助けるゲーム』は、大勢でも一人でも、笑えると同時にどこかノスタルジックな気分にさせてくれる（何を言っているか分からないと思うが）。

今からでも選べるマッチョの救出方法があるんですか？

体育館の天井に挟まっているマッチョを助ける方法は2種類。「レスキューモード」と「チャレンジモード」だ。「レスキューモード」は時間無制限で、プレイヤーが満足するまでマッチョを救出できる。たまに出現する「希少マッチョ」を救出して、コレクションしよう。「チャレンジモード」は制限時間内に10人のマッチョをいかに早く救出できるかを競う、タイムアタックモードだ。なかなか落ちてこないマッチョに手を焼いたり、ゴールドマッチョが出現するまで300～500人のマッチョを救出したりと大変だろうが、頑張ってほしい。マッチョの未来は、プレイヤーにかかっている。

販売元の名前を聞いてしまうと、つい笑ってしまうほどのゲームなのだが。逆に言えば、これほど分かりやすいゲームもない。筆者はこのくらい突き抜けたゲームの方が好きだ。想像以上にヤバい円安が起こっている昨今、経済的にも我々のお財布事情はよろしくないため、現状ゲームにもコストパフォーマンスが求められる。そう考えると、200円という安価で笑って遊べて、カジュアルにアクションシューティングが遊べる『体育館の天井に挟まったマッチョを助けるゲーム』こそ、現在のゲーマーが注目すべきタイトルではないだろうか。
ちなみに、ゲームで流れるEenai;氏の曲『春に咲く』は必聴だ。この曲と併せてこの価格。お得にもほどがあるというものだ。

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